(12)プロとアマチュア、まぜるな危険


予算が無い場合、アマチュアの落語家(注1)(大学などの落語研究会、地元の素人の方)などをお願いする場合があります。ボランティア・慰問などの場合に活躍してくださることが多いです。

 

アマチュアの落語家というとうさんくささを感じる方もいらっしゃるかと思いますが、落語を演じることに対する熱意は純粋な方がほとんどです。

また、現実問題として、公的施設が市町村の公民館などで会をやる場合、謝礼の規定がが数千円から1万円程度で、とても遠方からプロの落語家は招けない、というケースがけっこうあります。そういう場合は、やはり少ない謝礼でも喜んで落語を演じてくださり、その場を楽しくしてくださるアマチュア落語家の存在というのは大きいと考えます。

 

注意しておきたいのは、ひとつの落語会で、プロの落語家とアマチュアの落語家やパフォーマーの方との共演を企画する場合は、事前に必ずプロの側の出演者の承諾を得ておくことです。
特に落語の場合、アマチュア落語家と同じ会で落語を演じることを鷹揚に受け止めるプロの落語家もいらっしゃいますが、同じ会で名前を並べることも一切ダメ、NGという方もいます。どこまで大丈夫か、基準は人それぞれです。なので、アマチュアの方の出演を考える場合は、出演依頼や交渉の際に、共演の是非を確認をしておくようにしましょう。

 

また、アマチュア落語家が演じる際、観客から会場費や飲食費として実費をとるのは問題ないですが、入場者からプロの落語家の会並みの入場料をとって利益を得るのは、実質タブーになっています。そういう事例が表に出ると、web上で不快感を示す方がプロの落語家や一般の観客の方の中にかなりいらっしゃいます。ただし、これは私の考えですが、依頼した側が納得した上で、アマチュア出演者に納得できる金額の謝礼を払うのは問題ないと考えます。というか、落語ボランティアとしてやりがいを搾取しないようにするために、そうするべきだと思います。

 アマチュア落語家をプロの出演する落語会に出演させる場合はプロの落語家とははっきり立ち位置が異なるという形をとり、アマチュアは開口一番として出演する・昼夜公演で昼はアマチュア夜はプロという形にする・プロはゲストとして別枠出演の形をとる、など、プロの方への敬意をはっきり示す形にしておいたほうが良いでしょう。

 

(注1)プロの落語家の門下に入らず、異なる方法の練習により落語を演じる人のことを「落語家」と呼ぶことを、プロに対して失礼だと主張して「落語愛好家」などの表現を用いる方もいらっしゃいますが、ここでは一般の方へのわかりやすさを考え「アマチュア落語家」という名称で表記します。